自分に嘘をつくと、まわりまで傷つけるよ
小学生の頃、うちの母に「ただいま」って言ってもよく無視された。
?聞こえてないの?って思いながら何回も「ただいま」を言う。
母の視界にはいりそしてようやく「おかえり」と言ってもらえる。
なんで返事してくれないの?と聞くと
「しんどかったから」と言われる。
....................( ̄▽ ̄;)
もともとずぼらな人だとは思っていたけど子供に「おかえり」も言えんか?
と子供ながらにかなり傷つくことになる。
そして母はなんでも適当に返事する。
私「病院はいつ行くの?」
母「うん、行くねん」
私「いや、いつ行くの?」
母「そやねん、B病院やめてん」
私「..................」
とにかく人の話を聞かない困った人だとばかり思っていた。
母は難聴だと言うことを知ったのは私が40代になってから。
目まいがするというので病院に行ったけど原因がよく解らず
大学病院へ検査。そこの待合室でも同じことばかりいうので大喧嘩。
私「さっきから同じことばかり、もう7,8回言ってるで」
母「8回も言ってない、まだ5回くらいや」
私「・・・・(きこえとる)」
看護婦さん「るしさん、診察室にお入りください」
母「・・・・・・・」
私「(聞こえとらんのか?)」
看護婦さん「るしさーん」
私「呼んでるで」
母「は?」
私「呼んでる」
そこで母の右耳がほとんど聞こえていないことを知る。
先生「障害認定は受けてないのですか?」
母「はい」
先生「どうして?」
母「・・・・・」
先生「娘さんはご存じでしたか?」
私「知りませんでした・・・そうだったんんですね」
先生「........辛かったでしょ?娘さん」
私「(´;ω;`)ウゥゥ」
全ての不幸は、母が自分の耳に障害があると認めなかったこと。
聞こえないことに気づかれたくないから適当に返事する。
大事な相談事をしているのに全く見当違いなことを答える。
まったく真剣に聞いてくれない。
私のことなんてどうでもいいんだと思って傷つく。
でもこの先生の「辛かったでしょ?」って一言で
私は40代の女性から5歳の少女に戻り泣けてくると同時に
そうかー母は無視してたわけではないんだーと晴れやかな気持ちに
なっていった。
母は母できっと悟られないように必死だったんだよね。
母はますます強烈になり最近でも実家に帰ると
母「これ味見して」
私「ふーふー」
母「美味しい?」
私「熱いからまだ食べてない」
母「そう、美味しい?良かった!!!」
私「・・・・・・・」
とこんな感じです(笑)。
ただ、もう、私も母の耳のことはわかっているし、
83歳の母は元気で自分勝手に生きてくれれば
今はそれでいい。
でも、耳の障害を認めていたら母もまた楽だっただろうし
私も傷つかずにすんだのにね。
自分に嘘をついて自分を認めないとまわりまで傷つけるよ。